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ホーキングとの出会い

 ホーキングがブラックホールの蒸発を提唱したとき、彼はブラックホールのそばでの時空の曲がり具合が実は温度と比例関係をもつことを発見し、ブラックホールがあたかも熱せられた物体のように「ホーキング輻射」と呼ばれる熱輻射を出すことを予想しました。

同様な議論を、宇宙が指数関数的に膨張あるいは収縮している場合に適用すると、宇宙自体がハッブル定数に比例した温度を持っていることがわかります。そうすると、超ひも理論では温度に上限がある以上、ハッブル定数にも上限があるはずだということになります。

すなわち、ビッグバン以前の宇宙は、温度も、ハッブル定数も上限値だったはずであり、とくに宇宙の半径は、

α∝e^Ht (指数収縮のときはα∝e^-Ht)

となります。


 ハッブル定数の上限もハゲドン温度も大雑把にはプランクスケールと考えられますから、この式は、プランク時間がたつごとに約2.7倍(つまりe倍)ずつ宇宙は膨張していくことを表しています。そうすると、プランク時間のn倍時間がたつごとに2.7のn乗倍ずつ宇宙は指数膨張することになる、というわけです。

 このようにして、プランク長さの宇宙からの指数関数的な膨張が、インフレーション理論とはまったくちがったメカニズムで説明できることになります。この式はまた、Tデュアリティとも相性がよくできています。すなわち、時間をさかのぼっていきますと、この式は宇宙の半径がプランク長さよりもずっと小さくなることを意味します。しかし、Tデュアリティを認めますと、それは逆にプランク長さよりもずっと大きな宇宙を表しているわけですから、ビッグバンをさかのぼっていくと1回前の宇宙のビッグクランチにつながることになり、宇宙の跳ね返りが自然に説明できるのです。

また、この間の宇宙の温度もハッブル定数もずっと上限値のままだったということになります。

エントロピーの増大
前世代の宇宙に地球はなかった
3回目以降の宇宙
前世代の宇宙
まとめ

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